0%
2023.08.16

「畳・推しのこ」〜スタッフ・山下の推しアイテム〜

幹工務店のスタッフのイチオシの素材やインテリア用品などを幅広くご紹介する新しいコーナーです。
タイトル名は、最近大人気のアニメにちなんで、これから「(お気に入りのアイテム名)・推しのこ」という形で展開していきますので、どうぞよろしくお願いします。

・・・ということで、その第一弾は当社の広報担当でインテリアコーディネーターの山下の「畳・推しのこ」です。

目次

私が畳を推す理由

タイトルからもおわかりのように、私の推しは「畳」。しかも、昔ながらのイグサの畳がイチオシですね。

イグサは、古くから日本の暮らしに密着した素材。イグサ自体は湿地や浅い水中に生える植物で、稲などと同様に、細い茎が束になって伸びる特徴があります。日本では、畳以外にもチマキの皮を結ぶ紐に使ったり、うどん、饅頭などの生地に練り込んで食べたりしてきた習慣もあるそうです。食品として食べられてきた素材だとわかると、いっそう安心感が増しますね。

イグサは、日照時間が長く、豊富な水量に恵まれ、しかも、水はけの良い土壌を好むので、国内では熊本県や福岡県、沖縄県などでさかんに栽培されています。

イグサには表面に無数の孔が開いていて、その孔を通じて空気を吸収したり、放出したりします。
イグサの中身はスポンジ状になっていて、吸収された空気がその中を循環しています。そのため、室内の湿度が高いときは湿気を吸収して蓄え、室内が乾燥しているときは水分を放出することができます。特に、イグサは綿の2.5倍もの吸・放湿力があるので、汗や湿気を吸い取ってくれるため、イグサを使ったゴザなどを寝具として利用するのもおすすめです。

さらに、イグサには空中の二酸化窒素やホルムアルデヒドといった有害物質を吸着し、室内の空気をクリーンにする効果もあり、さらには汗やペット、タバコなどの臭いを消臭する作用もあります。

私は特に、イグサの独特な香りがとても好きです。実は、イグサには森の中の木々が放出する芳香成分と同じ成分が含まれているため、それによってリラックス効果や森林浴のような気分を味わえるのです。

その他にも、イグサを使った畳には弾力性があるので、転んでも怪我をしにくく、小さなお子様やペットにも安心です。

畳を暮らしに活かした住まい

そんな訳で、もし将来私が家を建てるなら、イグサを使った畳敷きの和室は必須です。
実は、私の宮崎県の実家にも和室があって、帰省したときに「やっぱり和室は落ち着いていいなぁ」とつくづく感じます。今住んでいるアパートには和室がないので、余計そう感じるのでしょうけれど、なんとも言えない安心感に癒されますね。香りといい、弾力性があって転んでも痛くないことといい、消臭や調湿作用といい、畳は暮らしに様々なメリットをもたらしてくれます。

畳コーナーは、子どもが小さいときに寝かせておいたり、おむつ替えをしたりするのにも重宝するし、その先もおもちゃ遊びをしたり、勉強コーナーとして使ったり、おじいちゃんやおばあちゃんが遊びにきたときには客間として使ったりと、いろいろな使い方ができるのも魅力の一つ。ということで、最近は新築時に和室や畳コーナー、小上がりなどを設けるお客様が増えています。押し入れ付きならば、布団などをしまっておいて、必要なときにすぐ取り出せるので、いっそう便利ですね。

バラエティ豊かな畳商品

最近は、昔ながらのイグサの畳以外にも、カラーバリエーションが豊富な和紙畳や、水や汚れに強い樹脂畳など、用途によって様々な種類の畳を選べます。
また、リビングと続き間で設けるときなどには、縁のない畳を用いるケースも増え、現代の暮らしやインテリアスタイルに合わせて畳も進化を遂げています。

幹工務店のホームページでは、畳コーナーや和室付きの事例もたくさん紹介していますので、そちらもご参考ください。

文:広報担当・インテリアコーディネーター 山下 奈津美