最近、LDKにダウンリビングを設けるご家庭が増えてきました。当社でも、浜松市や静岡県西部で施工させていただいたお宅でダウンリビングを採用したケースが数棟あります。
実は、現在販売中の当社の建売分譲住宅にもダウンリビングを採用しています!
そこで今回は、ダウンリビングのメリットについてご紹介します。
目次
ダウンリビングのメリット
ダウンリビングとは、他の床面よりも一段下げたリビングのことです。
他の床よりも大体30cm程度下げるのが一般的ですが、その場合はステップを設けます。
一方、段差をもっと少なくして、20cm程度にすれば、ステップを付けなくてもラクに行き来できます。
まずはダウンリビングのメリットをまとめてみました。
▪️ソファを置かなくてもOK
ダウンリビングは、段差の部分を背もたれにして座れるので、ソファを置かなくてもリビングでくつろげます。
部分的にラグを敷いてクッションを置いておけば、ゴロンと寝転んで過ごすこともでき、自由な体勢でのんびりできます。
また、ソファが置いてあるより掃除がしやすいというメリットも。
さらに、床をカーペットや畳敷にすると、直に床面に座っても心地よく過ごせます。ペットを飼っている家ならフロアタイルにすることもできます。
▪️周囲とのゾーン分けができ「こもり感」が生まれる
床を下げると周りが低い壁で囲われる形となり、ダイニングやキッチンとゾーン分けができて、「こもり感」が生まれます。
「こもり感」が生まれると、いっそうリラックスしてくつろげると好評です。
▪️縦に空間が広がり、開放感が増す
例えば天井高が270cmだとすると、ダウンリビングで床を30cm下げると、床に座った時の天井高は300cmに。
縦の広がりがいっそう増して、開放感がより感じられるようになります。
▪️段差の部分をベンチとして使える
段差に腰掛けてベンチ代わりに使うこともでき、お子様の友達が大勢遊びに来た時や、ホームパーティなどの時に重宝します。
・・・・そのほか、幹工務店がダウンリビングをご提案する際には、段差の部分にコンセントを設けて、スマホの充電をしながら過ごせるように配慮しています。
ダウンリビングにする際、気をつけたいこと
一方、ダウンリビングを採用する際に気をつけたいのは下記の3つです。
- 費用がプラスになります
前述しましたが、ダウンリビングにすると費用がプラスになりますので、費用の割り振りをよく考えて選択しましょう。ただし、ダウンリビングにするとソファを買わなくて済むので、その分プラマイゼロになる・・・という考え方もできます。
- 床下の点検ができません
よくお客様に「ダウンリビングだと床下は大丈夫なの?」「冬に寒くないの?」と質問を受けますが、ちゃんと床の下に断熱材を施してありますので、他の床の部分と温度差はありません。
ただし、その部分だけ床下に潜って点検ができなくなるため、万一何か不具合があった場合には、床をめくって床下を点検するしかありません。
床がたわまないようにしっかり施工する必要がありますが、当社では確かな技術を持った熟練大工さんに施工をお願いしているので、心配はありません。
- バリアフリーにはなりません
ダウンリビングを設けるとバリアフリーにはなりません。
ただし、高齢者の方はごくわずかな段差の方が転びやすいので、逆に30cmもの段差があれば、つまずく心配もそんなにないでしょう。
・・・そのほか、「ダウンリビングは、小さい子どもが転ぶのではないか」と心配される方もいらっしゃいますが、つかまり歩きをする際に段差の部分に手を添えられるので、かえって安全な面もあります。成長とともに段差にも慣れ、自然と転ばずに行き来できるようになるので、そんなに心配はいりません。それでも階段などの段差からの転落には気を配らなくてはなりません・・・。
施工事例に学ぶ成功のアイデア
次に、実際にダウンリビングを採用した2つの事例を参考に、ダウンリビングを採用する際のポイントをご紹介します。
【浜松市北区 A様邸】
2階建てのA様の新居。室内は白・グレー・木目をベースに、無駄なラインを省き、シンプルで心地いい空間に仕上がりました。
日当たりのいいダウンリビングは、床を下げたことで落ち着きと「こもり感」が生まれ、家族一緒にゆったりくつろげます。
キッズコーナーとして、ダイニングと区別して使うこともでき、おもちゃもリビングの外まで広がらずに済むメリットも。
床の段差をベンチ代わりに利用して、全開口の窓辺に腰かけてくつろぎながら、子どもの様子を見守ることもできます。
A様は家づくりのことを色々も自分で調べた結果、ダウンリビングを希望され、「幹工務店さんではダウンリビングができますか?」とお施主様の方からご要望がありました。実はその際にご主人から提示された条件が1つあったのです。
それは、ダウンリビングを部屋の突き当たりに設けること。
空間の中央に配置すると、床を上がったり下がったりしなければならないからです。
また、ダウンリビングを玄関に入ってからすぐの場所に配置すると廊下が必要となり、スペースの無駄が生じるのを避けるためでした。
ご入居後もダウンリビングをとても気に入っていただき、「空間にメリハリがつき、子どものおもちゃも広がらずに済んでいます」とご主人が話してくださいました。
【浜松市天竜区 U様邸】
U様は、前項でご紹介したA様邸を見学されて、ダウンリビングが気に入り、採用されました。
最初は床をフラットにして、小上がりの和室を設ける予定でしたが、そうすると和室が小さく見え、空間の凹凸感も気にいなるとのことで、「それならリビングを逆に下げたらどうか」という話になりました。
LDKは和室と合わせて約30畳もの広さ。
ダウンリビングを採用したことで、広い空間をゾーン分けでき、それぞれのスペースに落ち着きが生まれました。
勾配天井の高さは最高で約3mもあり、開放感に圧倒されます。
リビングの床が低いことで、隣接の和室も小上がりのように利用できます。
一段下げたダウンリビングが30畳の空間にさらなるゆとりを添え、「横になってゆっくりできるようになり、採用して大正解でした」とご夫妻に喜んでいただけました。
幹工務店が現在販売中の恩地町の建売住宅では、ダウンリビングを畳敷きにしています。
高さは20cm程度で、段差は低めに設定。
畳に座ったり、寝そべったりしながらのんびり家族でくつろげる住まいです。
見学も受け付けていますので、ぜひお問い合わせください。
文:トータルアドバイザー 佐藤 敬太